6位・京都とのプレーオフ最後の椅子をかけた直接対決に0対3で敗北し、プレーオフへの出場、そして今年のJ1昇格がかなり厳しい状況になってしまった我らがジェフ。そのフラストレーションからか、ご存知の通り、試合後、一部のゴール裏にいる人達と選手の間でいざこざがありました。
ジェフが迅速に「お詫び」と題したリリースを出したこともあり、一部の選手がファンに対して不適切な発言をしたとだけ報道する記事も出ていますが、スカパーの映像や、現地のサポーターが撮影された写真、その後の選手のツイートなどを見る限り、以下のような流れだったように見えます。
選手がゴール裏のサポーターに(少し離れたところから)試合終了後の挨拶
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ゴール裏の一部の人から罵声が飛ぶ
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それを聞いた岡本が思わず反応し、近寄る
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近藤と勇人はそれを止めに行くが、岡本とゴール裏の人たちとの間で何やら白熱したやりとりが始まる(この間に、最初のトラメガが落とされる&1人がフィールドに飛び降りるような素振りを見せる)
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試合終了時にはかけていなかったサングラスをなぜか着用した田中が見守る
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近藤は岡本をサポーターの方から引き離すが、突如振り返って自分がスタンドの方に向かっていき、サポーターに対して激しいジェスチャーを見せる(身振りから、降りてこいよと言っているように見える)
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その場に立ち尽くす田中
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スタッフに制止される近藤の足元に2つ目のトラメガが投げられ、さらにヒートアップ
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岡本と若狭が近藤を抑えて下がらせようとした時、太鼓のバチが投げ込まれ、岡本のセービングも及ばず、若狭の背中付近に当たる
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比嘉さんがバチを拾う
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岡本が再び激昂、近藤も怒り収まらず、トラメガを手に持った勇人が場を収めようとするも、醜い言い争いが続く(この間、さらにタオルのような物が投げ込まれる)
ゴール裏に選手が来て、いつものように一例して、次はメイン側に来る流れなんだけど、一例のあとにグッピーが反応してる。 pic.twitter.com/kCXQTJfyEh
— 君の名は。いちや (@mahkun101) 2016年10月8日
@mahkun101 近藤直也は最初はグッピーを宥めにいってるんだよな。これ。 pic.twitter.com/JScymToifL
— 君の名は。いちや (@mahkun101) 2016年10月8日
@mahkun101 この直後のカットでドゥーさんがキレる。何言ったんだ、コアは。 pic.twitter.com/y8kBGxWEdt
— 君の名は。いちや (@mahkun101) 2016年10月8日
絶対に勝たなければいけない試合で完敗。
— 近藤 直也 (@naoya_1003) 2016年10月8日
サポーターのみなさんからのブーイングや叱咤は当然のことであるし本当に申し訳ないと心から思う。
みんながジェフのためにみんながジェフの勝利、そして昇格のために最後まで全力で応援してくれていることには本当に感謝しかない。
ただ試合後の一件。
喧嘩腰の発言や物を投げる行為に対して選手として受け入れることは到底できない。
— 近藤 直也 (@naoya_1003) 2016年10月8日
サポーターのみなさんが思っている以上に選手は悔しいしこの状況をなんとかしたいと思っている。
生活がかかっているのは選手だし、結果を残せず去らなくてはいけないのは選手だ。
ただ熱くなってしまったことは本当に申し訳ないと思う。
— 近藤 直也 (@naoya_1003) 2016年10月8日
試合に出られていないグッピーが一人で反論している姿にいてもたってもいられなくなってしまった。
この状況は勝つことでしか変えられない。
僕らはやり続ける...しかない。
この様子はスカパーでも放送されていて、解説の幸谷秀巳さんは、サポーターの気持ちを推し量ってか、以下のような発言をされていました。
「ここに来られる人たちは学生もいますし働いている人もいますけど、一週間結構ストレスが溜まって色々なことをやってここに来ているわけですよね。ホームのチームをやっぱり応援しに来ているわけですから、ホームのチームが一生懸命見せてくれれば、負けても納得できるけど、それが見えていないというのがサポーターの声なんじゃないでしょうかね。プロのサッカーはやっぱりサポーター、ホームは確実にサポーターのためにやるサッカーなので、一週間のストレスをここで発散させて喜びに変えるのがプロサッカーとしての基盤だと思うので、そこがこういう形にはなったんだと思いますけど。」
千葉の投げ込みはもちろんダメとして解説の言葉がめっちゃいい
— 翔@たまにログインするかも‥‥ (@forza_urawareds) 2016年10月8日
凄い分かる pic.twitter.com/4z2Z3Uf3m7
ツイッターを見ていると、この発言に共感を覚えた方もいらっしゃるようですが、僕はかなり違和感を覚えました。
毎週しっかり仕事や家族サービスをこなして、なんとか週末にジェフの試合を見に行けるように頑張っているのは事実ですが、それは自分がジェフの試合を見たいからそうしているのであって、決して日常のストレスを発散しようと思ってジェフの試合を見ているわけではないですよ。むしろ、ジェフの試合を見ること(特にこんなゴタゴタがあったとき!)が最大のストレスなので、家庭や仕事にそれを持ち込まないようにすることの方が難しかったりします。
スタジアムに行ってジェフの応援をすること自体が楽しい行為なので、勝った時だけ楽しいわけではありません。また、J2とは言え、ジェフもそれなりにお金があって選手層が厚いクラブですから、頑張っていない選手が試合に出続けたり、現役を続けたりすることはできないことも知っています。サポーター受けするプレーばかりする選手が、本当に頑張っている選手であるとも限りません。
オシム監督が退任した2006年夏以降、ジェフの成績は綺麗に右肩下がりで、シーズン当初に掲げたチームの目標が達成された試しはありません。正直、日頃のストレスを発散したい人には、全く向かない趣味であると思います。むしろ、仕事もプライベートも順風満帆、何か生活に張り合いが欲しいなあと思っているくらいの人こそジェフサポーターに向いているかもしれません。お金もたくさん落としてくれそうですし。
サポーターは移籍できないなんて言いますが、逆に、クラブもサポーターを選べないと嘆いているかもしれません。でも、実はクラブはサポーターを選べなくても、スタジアムへの入場者はある程度制限できます。入場料をプレミアリーグみたいに高くすれば良いのです。動員は減るでしょうが、客単価の上昇分でその減少をカバーできれば問題はありません。前田社長、レボリューションの第2弾として、どうでしょう?
と冗談はこのくらいにして、真面目な話、ストレスを抱えすぎている人はジェフから一度離れてみた方が良いと思いますよ。幸谷さんの言う通り、もし仕事や家庭がうまくいっておらず、毎試合応援に行っているジェフも結果を出せなくて辛いのだとしても、それを周りや、ましてや選手にぶつけるべきではありません。毎試合応援することは義務ではありませんし、今日は辛いなと思ったら休むことはできるはずです。また、周囲にあまりにストレスを抱えすぎて様子がおかしい人がいたら、何か大きな問題をしでかす前に、周りが強制的に休ませるべきです。しばらくして、ジェフが調子良くなってから戻ってきても、別に誰も何も言いませんよ。
安心してください、あなたがいなくてもジェフの試合は成立しますよ!