ぼくのJ2ライフ

気づけばJ1よりもJ2の観戦歴の方が長くなってしまったジェフサポのブログ。 コンセプトは「常に前向きに、ユーモアを忘れずに」

世界三大カップ

3年ぶりのちばぎんカップ制覇と、新生ジェフへの(そうでもない)期待

1週間遅れになってしまいましたが、年に1度(去年はありませんでしたが。)のこのビッグイベントを記事にしないわけにはいきません。3年ぶりにジェフが勝ったのですから、尚更です。

というわけで、若干の今更感はありますが、先週のちばぎんカップを振り返っていきましょう。

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君たちジェフ?!

久しぶりにジェフを見たレイソルサポーターは、こう思わず口走ったかもしれません。スタメン11人中、10人が今年新加入の選手ですから、無理もありません。特に、去年は事情によりちばぎんカップが開催されませんでしたから、天皇杯を含めても2014年8月以来の千葉ダービー。そのときにジェフに在籍していた選手で、この日のメンバーに入っていたのは、柏の山中選手(ジェフとレイソルの双方で、ちばぎんカップに出場するという偉業達成おめでとうございます!)を除けば、井出、佐藤、オナイウの3人のみという「全身整形」っぷり。ついでに、社長も、強化責任者も変わっています。

むしろジェフサポーターである僕だって、スタジアムに行くまでは「これが本当にジェフなのか」とまだ少し信じられない気持ちでした。谷澤、大岩、健太郎、キム、森本、太亮など、去年まで見慣れた選手たちはどこにもいません。しかし、実際にスタジアムに到着してみると、目の前にあったのは、黄色に染まったスタンド、選手による円陣ダッシュ、勝利のでんぐり返しに「俺たちジェフ」、オナイウのボールロストなど、見慣れたいつもの光景でした。紛れもなく、僕が愛するジェフがそこにはあったのです。

ちなみに、どちらかと言えば、水戸のスタメンの方がジェフっぽいぞ!

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この日にきっちりと照準を合わせてきた「新生ジェフ」

過去にもほとんど例を見ないような大幅な選手の入れ替えを行い、このオフシーズンの話題をさらったジェフ。表向きは「革命」などと聞こえの良い言葉を使っていますが、「粛清」と言った方が実態に近いのではないでしょうか。それについての分析はここではしませんが、昨シーズン終盤のチームのふがいない戦いっぷりを見て、髙橋新GMが「このままでは来年のちばぎんカップで勝てないぞ!」と感じ、危機感を募らせた結果の行動であることは想像に難くありません。

結果的に、レンタル復帰の仲村京雅も含めれば、チーム28人中、なんと20人が新加入選手となってしまいました。当然、2月に開催されるこのちばぎんカップでは、連携面が不安視されたわけですが、今年のジェフは一味違います。キャンプ地の宮崎で、昨年は参加していなかったニューイヤーカップに参加。実戦を通じて連携不足の不安を解消すると同時に、3戦全勝で見事優勝を飾り、ちばぎんカップに向けて弾みをつけました。

一方、レイソルは、前回のちばぎんカップ王者であり、リーグ戦のカテゴリーもジェフより上という驕りからか、ちばぎんカップが今年初の実戦という有様だったようです。勝負は始まる前から決まっていたのかもしれません。

世界三大カップに燃える男たち

全世界からの注目を集める一戦は、「2年ぶりの千葉ダービー、皆さん楽しみにしてると思うんで、期待に応えれるような試合にしましょう」という井上知大主審の気の利いたコメントでスタート。

ジェフは、ちばぎんカップを知り尽くし、古巣との対決に燃える近藤がインフルエンザにより欠場というアクシデント。これにより、CBは若狭とイ・ジュヨンという、若くしてJ1昇格もJ3降格も経験しているコンビに。ジェフのスタメンは、なんと全員がちばぎんカップ初出場という顔ぶれになります。

しかし、新生ジェフの面々は、緊張感も見せずに序盤から躍動。カウンターを中心に何度か惜しいチャンスを作り出すと、前半15分、コーナーキックのこぼれ球を蹴り込んだのは、この試合に並々ならぬ意欲を有していたであろう柏ユース出身の船山。憧れの大舞台(たぶん)で嬉しい初得点を挙げます。その後も、レイソルにボールを持たれる展開が続きますが、コパ(・ちばぎん)獲得に燃える現役パラグアイ代表アランダのパスカット、新キャプテン佐藤優也の怪我も恐れない果敢な飛び出しなどにより、なかなかチャンスを与えません。前半終了間際には、右SHと広報部長という2つのポジション争いに挑んでいる小池が、ユニフォームのパンツを切り裂かれながらも相手の左サイドを切り裂きますが、ゴールには至らず。

そして迎えた後半4分、またもコーナーキックから、ファーに詰めていた新加入のエウトンロドリゲ(ス)ブランドンがゴール。こちらも嬉しいフクアリ初ゴールとなりました。

ゲスではなくて、ゲ!エルトンではなくて、エウトン!

その後は両チームのプライドをかけた大一番らしく、お互いに球際に激しく行ってヒートアップする場面が見られ、ジェフは先制点を挙げた船山が負傷交代を余儀なくされるなど心配な場面もありましたが、とどめは、後半37分。阿部翔平のFKからイ・ジュヨンが頭で決定的な3点目を決め、ジェフが3年ぶりのちばぎんカップ王者に輝きました。

これには、エウトンロドリゲ(ス)ブランドンの代理人も、「エウトンのキャリアに新たなタイトル」と、ちばぎんカップの位置付けを正しくツイート!

ちなみに、ジェフのアカウントも、Jリーグのアカウントも間違えてるけどな!
@jefunitedは「ジェフ千葉サポーター」さん、@jeagueは「Jリーグ速報」さんのアカウントだ!

また、後半10分から出場した吉田眞紀人は、念願の世界三大カップに出場した感動を次のように語った!


まとめとリーグ戦に向けての展望

「急造チーム」であるにもかかわらず、大一番でJ1の柏レイソル相手に完勝。これだけで、今年の補強は大成功であったと言って良いでしょう。もちろん「リーグ戦の結果を見ないと、まだ補強が成功かどうかは分からない」という意見もあるでしょう。でも、考えてみてください。去年のチームのままであれば、J1昇格はおろか、ちばぎんカップも獲れなかった可能性が非常に高い。仮に今年のチームがJ1に昇格できなかったとしても、ちばぎんカップを獲っただけでまだマシ、じゃなかった、十分すぎる結果を出したと言えます。

言うまでもなく、ちばぎんカップとリーグ戦は別物であり、ジェフにとっては、ちばぎんカップ獲得よりも、J1昇格の方が難しいことはたしかです。言い換えれば、J2のチームに勝つことの方が、レイソルに勝つことよりも難しい(この時期はね)。過去を振り返れば、ちばぎんカップで完勝した年でもJ1昇格はできませんでしたし、ちばぎんカップで活躍した外国人がシーズン途中でいなくなってしまったなんてこともありますから、全く安心はできません。(ちなみに、レイソルはちばぎんカップに負けた年の方が成績が良いようですので、ぜひ今年もタイトルを獲って、来年のちばぎんカップも気持ち良く譲っていただきたいところです。)

さらに言えば、去年までの積み上げを完全になかったことにするような大幅な選手の入れ替えを行い、すぐに昇格できるほどJ2は甘くないでしょう。正直、髙橋GMも今年いきなり昇格できるとは思っていないのではないでしょうか。もちろん、僕もJ1昇格を目指して一生懸命応援はしますが、過度な期待は選手へのプレッシャーとなり、失望につながります。現実的な目標ラインは、去年の9位を上回れば御の字、最悪でもJ3に降格しないこと、くらいではないでしょうか。

というわけで、今年は3年ぶりにちばぎんカップを制覇した喜びを噛み締めつつ、リーグ戦では選手たちに余計なプレッシャーをかけずに、新しいチームがどこまでやれるのか、ジェフは本当に変われるのかを純粋に楽しみたいと思います。

「ちばぎんカップが今年のピーク」だけはやめてください!

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構造的な欠陥を露呈したちばぎんカップの改革案を考える

あけましておめでとうございます。2015年、ジェフはJ2で6年目のシーズンを迎えることになりました。今年も「ぼくのJ2ライフ」をよろしくお願いします。

さて、プロ野球選手にとっての正月はシーズン開幕戦であると、昔読んだ「あぶさん」という漫画に書いてありましたが、ジェフとレイソルのサポーターにとっての正月はちばぎんカップであると言っても過言ではないでしょう。しかし、なんと今年はその正月がやってきません。柏からの参加辞退の申し出により、開催見送りが決定したからです。

今更説明は不要だと思いますが、ちばぎんカップは、毎年シーズン開幕前に行われるジェフとレイソルの間の「真剣勝負」で、世界三大カップのうちの1つと言われています。レイソルがJリーグに昇格した1995年から毎年途切れることなく開催され、昨年で記念すべき第20回目の開催を迎えました。昨年は、あまりの熱戦にヒートアップしたレアンドロ・ドミンゲス選手が田代選手に肘打ちをお見舞いして一発退場となったのも、記憶に新しいところです。

どうして開催しないんですか?(Why-miokuri)

それでは、なぜこのような伝統と名誉のある大会が開催見送りとなってしまったのでしょうか。端的に言えば、レイソルが昨年J1で4位となり、ACLプレーオフに出場を決めたからです。もちろん、レイソルがACLに進出するのは今回が初めてではなく、これまでもちばぎんカップは支障なく開催されてきたのですが、どうやら今年からレギュレーションが変わり、Jリーグ3位(または4位)のチームはACL本大会前のプレーオフから参戦しなければいけないことになったそうです。このように変わってしまったのは、Jのチームの最近のACLでの成績が芳しくないことによるようなのですが、正直、ジェフには全く関係のない話なので迷惑もいいところです。

なお、実はACLのプレーオフは2月17日(火)に行われるため、例年ちばぎんカップが開催されている日程(2月の第3日曜日)と完全に重なるわけではありません。しかし、中1日(土曜日に開催したとしても中2日)での連戦となってしまうため、レイソルはACLを優先したということなのでしょう。この判断については、ちばぎんカップとACL、どっちが大事なのかと小一時間説教を垂れたいところですが、他人様のクラブのことなので、ひとまずは置いておきます。その他の候補日としては、2月8日(日)や11日(祝)、22日(日)なども考えられることではありますが、あまりに早いとキャンプ直後で選手のコンディションが上がっていないことや、柏がACL本大会に出場すればグループリーグが2月24日(火)から始まることも考慮して開催見送りとなったのでしょう(2月8日(日)はジェフもサポーターズフェスタが予定されていますね。)。

さて、このように20年の歴史で初めて開催見送りとなってしまったちばぎんカップですが、今回の出来事により、思わぬ構造的な欠陥を抱えていることが明らかになりました。それは、出場チームがジェフとレイソルに限られているため、いずれか一方が参加を辞退すると開催が不可能になるということです(!)。他の世界三大カップを見ても、1チームの参加自体により開催が中止となることはあり得ませんので、世界三大カップの称号を持つ大会として、これはあまりにも致命的です。

改善策としては、今年に限って対戦相手を変えたり、ユースやOB同士の対戦にしたりすることも考えられますが、それでは歴史と伝統のあるちばぎんカップの本質が変容してしまう。また、時期を変更して夏や秋に開催することも考えられますが、冒頭に書いたサポーターにとっての正月という要素がなくなってしまいます。

時代にあったちばぎんカップを!

そこで、提案です。どうやらJ1は今年から2ステージ制になるようです(ジェフには関係のない話なので詳しく知りませんが。)。つまり、前期と後期の間に中断期間が入ります。そこで、中断期間の間に、ちばぎんカップ・セカンドステージを開催するのはどうでしょうか。2月の試合も、ちばぎんカップ・ファーストステージとして、従来通り開催します。つまり、ホーム&アウェー、「アウェーゴール2倍」のナビスコカップと同じルールです。一発勝負という、ちばぎんカップの従来の良さは若干損なわれますが、ホーム&アウェーなのでよりフェアな戦いということもできますし、何より入場料収入を得る機会が2倍、千葉銀行様の名前をアピールする機会も2倍と、良いことずくめです!また、仮に今後どちらかのチームがACLプレーオフに出場して2月のファーストステージが中止されても、夏のセカンドステージがあるので、全く開催されないリスクは相当軽減することができます。

今年のJ1の日程を確認すると、前期と後期の間には1週間休みがあるので、そこでやれば問題はなさそうです。というか、中断期間短いな!


ここまで読んだ時点で、賢明な読者ならお気づきでしょう。この案を実現するためには、大きな前提があることを。そうです、ジェフのJ1昇格です。1ステージ制を維持するJ2には、夏の中断期間はないですからね。というわけで、まずは今年のジェフのJ1昇格を祈りましょう。レイソルサポーターも祈って下さいね!

そして、ジェフがJ1に昇格した暁には、千葉銀行様、ぜひこの案を検討して下さい!

世界三大カップを惜しくも逃す

(注) この記事には一部誇張と妄想が含まれています。


今年もこの季節がやってきました。そう、世界三大カップ戦の1つ、ちばぎんカップです(残りの2つが何であるかは、実は僕もはっきりとは知らなかったのですが、スカパーの実況によると、FIFAワールドカップとUEFAチャンピオンズリーグだそうです。スカパーが言うんだから間違いありません!)。

ついに第20回目を迎えたこの伝統の一戦、今年は大雪の影響で開催が危ぶまれましたが、地元の高校生や関係者の努力もあり、無事に開催されました。仮にちばぎんカップが開催されなければ、どれだけの経済的損失が発生したか分かりませんから、本当に良かったです。


僕は不覚にも録画観戦でしたので、簡単に試合経過だけを振り返ります。


2年ぶりのちばぎんカップ戴冠を狙うレイソルのネルシーニョ監督は、新加入のレアンドロ選手をスタメン起用するなど、ほぼベストの布陣。これに対して、ジェフの鈴木淳監督は、昨年3対0で圧勝している余裕からか、今年チームに加入したばかりの新戦力4名をスタメンに連ねる大胆な采配を見せます。


先制したのはレイソル。ジェフのCB大岩選手の胸トラップが大きくなったところを見逃さなかった工藤選手が、ボールを奪ってそのまま持ち込んで角度のないところからシュート。「プロになってから(こんなに)大きな試合は初めて」と試合後に語ったGK高木選手は緊張もあったのか、ニアサイドを抜かれて先制ゴールを許してしまいます。それにしても、この大舞台でのゴールは、工藤選手にとって自信になると同時に、ザッケローニ代表監督への大きなアピールにもなったことでしょう。


しかし、後半になるとジェフも怒濤の反撃を見せ、ケンペス選手が倒されて得たPKを自ら落ち着いて決めて同点。さらにプレッシャーをかけ続けると、ボールを奪われたレイソルのレアンドロ・ドミンゲス選手が高ぶる感情をコントロールできなかったのか、田代選手に肘打ちをお見舞いしてしまい一発レッドに(福島主審の毅然とした対応も印象に残ったシーンでした。)。2006年ワールドカップ決勝のジダン選手を彷彿とさせるまさかの退場劇で、大一番はますますヒートアップ。その後は、人数が一人多くなったジェフが攻勢に出ますが、必死に守るレイソルのディフェンスを崩すことはできず、決着はPK戦にもつれ込みます。


PK戦では、2人目の中村選手が失敗したジェフに対して、レイソルは5人全員が成功。きっとPK戦の練習も相当してきたのでしょう。悲願のタイトル奪還を果たしました。


ジェフにとって、あと僅かのところでビッグタイトルを逃してしまったことはショックですが、この敗戦の中から選手が学んで成長してくれれば、それも勝利に値するもの。オシム監督も「勝つことからは学べないことがある」と言っていましたね。中でも、この重要な一戦で非常に悔しい思いをしたであろう、大岩選手、高木選手、中村選手がこれをバネに成長してリーグ戦で活躍してくれれば、この敗戦も意味のあるものになると思います。

最後になりますが、今年もこの時期に大事な試合ができたことに感謝したいと思います。

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