長かったような短かったようなシーズンオフが終わり、ついに明日から、2ステージ制「じゃない方」のJ2リーグが開幕します。3年連続プレーオフで敗退しているジェフですが、今年こそ念願の昇格を勝ち取って欲しいですね。

さて、プレーオフで敗退すると必ずサポーターから聞かれるセリフとして「どうせプレーオフで昇格しても1年で降格するところだった。来年は自動昇格を目指そう。」というものがあります。たしかに、一昨年の大分と去年の徳島は、一度も残留争いに加わることもないまま1年でJ2に降格しています。しかし、もしジェフが昇格していたら、同じように1年で降格していたんでしょうか?

これについてSoccer D.B.の管理人さんが、面白いデータを公開していたのでご紹介します。http://www.plus-blog.sportsnavi.com/soccer-db_2014/article/69

詳細はこのリンク先の記事を読んでいただきたいのですが、僕が特に面白いと思ったのは、過去10年のJ1昇格チームのJ2での成績を調べた結果、
・1試合平均得点1.4以下のチーム
・1試合平均シュート10以下のチーム
・1試合平均被シュート11.5以上のチーム
は全て1年で降格しているということです。もちろん、これらの条件に当てはまらなければ必ず残留できるということではないのですが、これらの条件の1つにでも当てはまってしまうと必ず1年で降格してしまうという意味で、これらの数字を上回ることがJ1残留のための最低条件と言うことができそうです(ちなみに、平均失点について同じような条件が成立していないことも興味深いです。失点が多くても攻撃力がそれを上回っていればJ1でも通用する可能性はありますが、その逆は成り立たないということでしょうか。)。

そして、去年のジェフの数字を調べると、以下の通りになります(このデータもSoccer D.B.さんのHPから拝借しています。)。

<2014千葉>
得点1.28 シュート13.05
失点1.05 被シュート11.70

見事に、得点1.4以下、被シュート11.5以上の2つの条件を満たしていますので、余裕で1年で降格していたであろうことが分かります。あー、去年昇格していなくて良かった(棒)。

ちなみに、関塚監督が指揮をとるようになってからの試合に限定しても、以下のようになっており(これは僕が頑張って集計しました。)、同じ2つの条件を満たしてしまいます。

<2014千葉(関塚体制)>
得点1.32 シュート12.73
失点0.86 被シュート12.68

なお、鈴木体制よりも関塚体制の方が、シュート数が減って、被シュート数が増えていることが分かります(得点と失点の数字はいずれも改善されていますが。)。関塚監督は、今季の目標の一つとしてシュートの決定率を上げることを掲げていますが、J1昇格後のことも見据えるのであれば、被シュート数を減らすことも同じくらい重要になるのではないでしょうか。

ついでに、一昨年以前のジェフの数字も書いておくと、以下の通りです。

<2013千葉>
得点1.60 シュート11.21
失点1.16 被シュート12.35

<2012千葉>
得点1.48 シュート11.98
失点0.77 被シュート9.27

<2011千葉>
得点1.21 シュート13.00
失点1.03 被シュート9.92

<2010千葉>
得点1.61 シュート13.61
失点1.03 被シュート10.50

2013年のジェフは被シュート11.5以上、2011年のジェフは得点1.4以下の条件をそれぞれ満たしており、(2011年にプレーオフはまだありませんでしたが)仮に昇格していたとしても、1年で降格していたであろうことが分かります。2012年と2010年のジェフは、いずれの条件にも当てはまりません。上に書いた通り、これで必ず残留できたということにはなりませんが、少なくとも残留の可能性はあったと言うことはできると思います。特に2012年は、最近の中でジェフがJ1に最も近かった年だったんだなと改めて感じさせられます。

とはいえ、いつまでも「たられば」の話をしていても仕方がないので、明日から開幕する新シーズンに目を向けましょう。上の3つの条件を回避することはもちろんですが、目標はさらに高く、今年こそ圧倒的な数字を残してJ2優勝して、胸を張ってJ1に戻れることを期待しています。